今西　剛　(一社)日本バルブ工業会　ISO/TC185 国内委員会幹事

「～鉄道模型趣味～」

2024年6月3日

　初めまして。ISO/TC185 国内委員会幹事を務めております(株)福井製作所の今西と申します。
　この度は「私の自由帳」のエッセイの投稿の機会を頂き誠にありがとうございます。
　私が書けそうなことといえば、鉄道模型の趣味についてのことくらいで、この内容について書かせていただくこととしました。

　鉄道模型のスケールは1/148～160（線路幅9mm）、1/80～87（線路幅16.5mm）、1/45～48（線路幅32mm）がメジャーですが他にもあります。小さいものでは1畳くらいのスペースで済みますが、大きいスケールですと講堂くらいの大きさが必要です。中には人が乗れる模型まであります。
　楽しみ方は人それぞれで、完成品を買いコレクションを楽しむ人、キットを買って作る人、図面を描いて自分ですべて作る人もいます。材料は紙・木・プラスチック・真鍮・アルミ・鉄。身の回りにある、ありとあらゆるものを使います。ペーパ工作・真鍮をはじめとする金属の工作も切削から、ハンダ付け、中には旋盤作業までする人もいます。車両の工作は勿論ですが、走らせる場所・線路も作ります。線路だけを敷いて走らせるのもアリですが、ベニヤ板の路盤に線路を固定するほうが安定し脱線が減ります。スペースが許すなら線路は敷きっぱなしで固定します。風景を付けるために家まで改築する人もいます。ジオラマ工作と言えばわかりやすいでしょうか。風景の中を走る模型を見るのは格別なものがあります。

　最近では電子機器の発展のおかげで走る列車から走行音・汽笛・ブレーキ音などを発するものまで登場しています。蒸気機関車が汽笛を鳴らし出発、排気音とともに加速、やがて定足走行になると絶気、しばらく惰行し止まるときにはブレーキ音とともに停車。考えただけでも鼻血が出そうです。
　私の場合はスケール1/80の真鍮キットの製作が中心で、ハンダ付けから塗装まで行います。自分の好きな姿に改造し仕上げます。「鉄道車両なんてどれも同じや！」とテツでない人は言いますが、この道の人には小さな違いが大きな差です。

　子供のころからの長い趣味で50年以上になります。長く続けていると人様に見てもらえる機会ができたり、雑誌に掲載していただいたり、百貨店のイベントで展示していただくこともあります。いつまでたっても腕前は初心者ですが、一生続けられる趣味です。

今西 剛 (一社)日本バルブ工業会 ISO/TC185 国内委員会 幹事

今西　剛　(一社)日本バルブ工業会　ISO/TC185 国内委員会幹事