村井米男　（一社）日本バルブ工業会　彦根支部長

「～彦根バルブの歴史と伝統～」

2019年4月1日

彦根支部長の村井です。

　趣味の一つに社寺巡りがあります。伏見稲荷大社の傍に京都の叔母の家があり、子供の夏休みにはいつも逗留していました。有名な千本鳥居も今と変わりませんが、今と違い観光客もほとんどいませんでした。山頂の奥の院までのお山巡りを毎日走り回っていました。このような思い出もあり寺社が好きになりました。朱印帖を持って歩くようになって50年以上にもなり、朱印帖もかなりの数になりました。

　お寺は苦しみを聞いていただく所、神社は願いをかなえていただく所とご利益の違いが判っていても、ご利益に期待する心ばかりで、まだまだ修行が足らないと反省するばかり。寺社建築や工芸技術の粋を観るのは楽しく、日光陽明門の改修や遷宮などには必ず行っています。
　滋賀県には比叡山延暦寺があり、その中心が根本中堂ですが、2016年より10年をかけて平成の大改修をされています。大きな覆屋が掛けられており、中では屋根の銅板がはずされて改修作業が見えます。日ごろの苦労を本尊に聞いていただき、昔の建築技術（モノづくり）が見られます。ご興味のある人はこのような機会に訪問されてはどうかと思う次第です。

　彦根支部は、彦根のバルブメーカ10社で正会員を構成しています。門野留吉さんが明治20年にカランを作り始め彦根バルブの歴史は１３０年以上で、バルブの一大産地になりました。現在の正会員は、各社水道用、舶用、陸用用途に特色、強みを出し自社開発のブランドで販売しています。滋賀バルブ協同組合は、JVMA正会員、賛助会員とバルブの部品、鋳物メーカなどで構成されており、滋賀県工業技術センターや滋賀県立大学などと共に産官学連携をし、地域に貢献することを旨としています。野球大会、ボーリング大会などで各社、従業員間での交流も盛んです。JVMA彦根支部と滋賀バルブ協同組合は、なくてはならない良い関係を持っております。

村井 米男 （一社）日本バルブ工業会 彦根支部長

村井米男　（一社）日本バルブ工業会　彦根支部長