ホーム > 環境について > 環境関連情報 > 原子力発電所事故にともなう水道水の汚染事故について
情報発信日:2011-04-20
この度の東日本大震災で被災された多くの方々に心よりお見舞い申し上げるとともに一日も早い復興をお祈り申し上げます。
地震発生から約2週間が経過した2011年3月23日、東京都は、「都内に水道水を供給する金町浄水場(東京都葛飾区)から、乳児が飲む暫定規制値の2倍を超える放射性ヨウ素131を検出した」と発表しました。その他の地域においても相次いで福島第一原子力発電所の事故によると思われる放射性ヨウ素131が暫定規制値を超えて検出され、瓶詰め水の買い占め騒動が起こりましたが、その後は規制値を超えたとの報告はなく沈静化しています。WHO(世界保健機関)が2011年4月8日付けでFAQs日本の核問題「水の汚染について」日本で水道水を飲めるのか? (FAQs: Japan nuclear concerns, Water contamination, Can I drink the tap water in Japan?) と題する記事をWHOホームページに記載していますので、これを仮訳してご紹介したいと思います。
以下仮訳<危機における健康のための行動>よくある質問:日本の核関連
複数の勧告においてガイドラインの値が異なるのは、「通常時のもの」と「緊急時に適用するのもの」とが存在するためである。
下表は飲料水における放射性ヨウ素131に関するガイドラインをまとめたものであり、それぞれの数値に対して、日常活動で放射線の量が人体へ影響を及ぼすレベルも併記している。
次回は放射性物質に汚染された空気や水の浄化方法について述べたいと思いますが、今回の東京都を始めとする東北や関東各地での飲料水の汚染事故は、福島第一原子力発電所の原子力建屋での火災や水素爆発及び原子炉の圧力上昇を抑えるために行われた汚染蒸気の大気放出など、一過性の事象によって発生し浮遊した放射性塵が降雨により河川に流入したものであり、今後継続的または断続的に起こるものではないと推定されますし、このWHOの資料にもあるように、概ね種々の規制値はかなりの安全を見込んで作成されていますので、現状の飲料水は安全と考えて差し支えないと思います。