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情報発信日:2003-11-28
欧州連合(EU)の欧州委員会は2003年11月25日、域内で販売されるすべての電池の回収とリサイクルを義務づける指令案を発表しました。使用済みの電池を焼却したり埋め立てしたりすることによって環境に悪影響を与えるのを防止するのが目的です。わが国においても自治体により使用済み乾電池の分別回収を行なっていますが、指令により義務化する方向を打ち出したEU案はほかへも波及する可能性を含んでいると思われます。
EUはこれまでに、電池に含まれる水銀、鉛、カドミウムなどの重金属が一定量を越える場合に回収することを義務づけていましたが、「回収の対象となる電池が判別しにくい」という消費者の意見が多く、回収義務のある電池の多くが一般ゴミとして捨てられ、最終的に焼却や埋め立て処分されていました。
こうしたなか、欧州委員会では、今回の処置によって年間に7,000万から9,200万ユーロ(約91億円から120億円)の追加負担が生じると予想しています。こうした負担のほとんどは業者の負担になるとしていますが、国や地方レベルで使用済み電池の回収を支援するよう促す方針です。