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home>環境について>環境関連情報>化学物質規制・管理>第24次REACH規則のSVHC候補物質が追加 #20

第24次REACH規則のSVHC候補物質が追加 #20

2021-02-22

~SVHC候補物質として2物質が追加され、211物質に~

はじめに

ECHA(欧州化学品庁)は2021年1月19日付けで、“Candidate List of substances of very high concern for Authorisation”(高い懸念のある認可対象候補物質、以下「SVHC候補物質」と略)を更新し、新たに2物質を追加しました。

これにより、2021年1月19日現在、SVHC候補物質は211物質となりました。

第24次REACH規則の新規追加SVHC候補物質

表1 2021年1月19日付けで追加されたSVHC候補物質

1 物質名 英名 Dioctyltin dilaurate, stannane, dioctyl-, bis(coco acyloxy) derivs., and any other stannane, dioctyl-, bis(fatty acyloxy) derivs. wherein C12 is the predominant carbon number of the fatty acyloxy moiety
和名 ジオクチルスズジラウレート、スタンナン、ジオクチル-、ビス(ココアシルオキシ)誘導体、および他のスタンナン、ジオクチル-、ビス(脂肪アシルオキシ)誘導体。 ここで、C12は脂肪アシルオキシ部分の主要な炭素数
CAS番号 –
提案理由 生殖毒性(第57条(c)
主な用途など 情報なし
備 考 情報なし
例1 物質名 英名 dioctyltin dilaurate; stannane, dioctyl-, bis(coco acyloxy) derivs.
和名 ジオクチルスズジラウレート; スタンナン、ジオクチル-、ビス(ココアシルオキシ)誘導体。
CAS番号 –
提案理由 生殖毒性(第57条(c)
主な用途など 情報なし
備 考 情報なし
例2 物質名 英名 Stannane, dioctyl-, bis(coco acyloxy) derivs.
和名 スタンナン、ジオクチル-、ビス(ココアシルオキシ)誘導体。
CAS番号 91648-39-4
提案理由 生殖毒性(第57条(c)
主な用途など 情報なし
備 考 情報なし
例3 物質名 英名 Dioctyltin dilaurate
和名 ジオクチルスズジラウレート
【別名】
ジオクチルビス[(1-オキソドデシル)オキシ]スズ
ジ-n-オクチルスズジラウリン酸塩
ビス(ラウロイルオキシ)ジオクチルスタンナン
ジ-n-オクチル-スズジラウレート
スタンナン、ビス(ドデカノイルオキシ)ジオクチルスタンナン、ビス(ラウロイルオキシ)ジオクチルスタンナン、ジドデカノイルオキシジオクチルスタンナン、ジオクチルビス((1-オキソドデシル)オキシ)-
スタンナン、ジオクチルビス(ラウロイルオキシ)-
スタンナン、ジオクチルジ(ラウロイルオキシ)-
スタンナン、ジオクチルジドデカノイルオキシチン、ジオクチル-、ジラウレート
ジオクチルスタンナンビス(イリウム)ジドデカノエート
ラウリン酸ジオクチルスズ
ジオクチルジラウレート
スタンナン、ジオクチルビス[(1-オキソドデシル)オキシ]-
スタンナン、ジオクチルビス[(1-オキソドデシル)オキシ]
DOTL
CAS番号 3648-18-8
提案理由 生殖毒性(第57条(c))
主な用途など 塩ビ用安定剤、シリコーン用触媒、接着剤、封止剤、ゴムタイヤやプラスチック添加剤など
備 考 化審法:既存化学物質
化管法:第一種、有機スズ化合物
安衛法:名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物
大気汚染防止法:大気汚染物質
食品衛生法:規格基準告示別表第1第2表 添加剤
米国TSCA:インベントリ収載物質
韓国:化評法( K-REACH): 既存化学物質
台湾:TCCSCA/OSHA:既存化学物質
2 物質名 英名 Bis(2-(2-methoxyethoxy)ethyl)ether
和名 ビス(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)エーテル
【別名】
2,5,8,11,14-ペンタオキサペンタデカン
ポリエチレングリコールジメチルエーテル
テトラエチレングリコールジメチルエーテル
CAS番号 143-24-8
提案理由 生殖毒性(第57条(c))
主な用途など インクやトナーの溶媒/抽出剤、冷媒、吸収剤、酸性ガス洗浄剤など
備 考 化審法:既存化学物質
安衛法:新規名称公表化学物質
米国:有害物質規制法(TSCA)インベントリ収載物質
韓国:化評法( K-REACH): 既存化学物質
台湾:TCCSCA/OSHA:既存化学物質 

【注意】

・「SVHC候補リスト」には、私たちの健康や環境に深刻な影響を与える可能性のある非常に懸念の高い物質が含まれています。これらの物質は将来的に認可リストに掲載される可能性があります。その場合には、企業はそれらを継続して使用するために許可を申請する必要が生じます

・「REACH規則」の下では、企業は、その物質が、それ自体、混合物、または成形品のいずれかで候補リストに含まれている場合、法的義務を負う可能性があります。0.1重量%を超える濃度の候補リスト物質を含む物品の供給者は、安全に使用できるように、顧客と消費者に十分な情報を提供する必要があります。

・「SVHC候補リスト」に収載された物質を含む物品の輸入者および生産者は、リストに含まれた日(2021年1月19日)から6か月以内にECHAに通知する必要があります。候補リストに記載されている物質のサプライヤー(単独または混合物で提供)は、顧客に安全データシートを提供する必要があります。

・2021年1月5日の時点で、物品供給業者は、「廃棄物枠組み指令」に基づいて、物品に非常に懸念のある物質をECHAのSCIPデータベースに通知する必要があります。

これらの義務と関連ツールの詳細については、ECHAのウェブサイトを参照下さい

解説・まとめ

(1)今回は2つの物質がSVHC候補物質としてリストに収載されました。
(2)#1の物質は単一の物質ではなく、「ジオクチルスズジラウレート、スタンナン、ジオクチル-、ビス(ココアシルオキシ)誘導体、および他のスタンナン、ジオクチル-、ビス(脂肪アシルオキシ)誘導体。 ここで、C12は脂肪アシルオキシ部分の主要な炭素数」で定義される全ての物質群を指定しています。
(3)#1で定義される物質例として例1~3が示されています。
(4)例1で定義される物質はCAS番号がありませんが、「UVCB物質(Substances of Unknown or Variable composition, Complex reaction products or Biological materials)」と呼ばれ、「組成が未知か又は不定な構成要素をもつ物質、複雑な反応生成物、又は生体物質のことで、その組成のみから明確に特定することは困難である。由来又は製造プロセスなど、別の識別子の考慮が必要である物質」と定義されるために、CAS番号で特定することができません。
例えば、代表的なUVCB物質に「ガラス」があります。ガラスはケイ酸塩を主成分とする混合物とも考えられますが、液体状に溶けた状態で急冷すると無定形の物質となります。混合している物質を分離してしまうと、ガラスにはなりません。
(5)例2と例3はCAS番号が定められていますが、例2は「誘導体」となっています。
「誘導体」とは、「有機化学の用語のひとつで、ある有機化合物を母体として考えたとき、官能基の導入、酸化、還元、原子の置き換えなど、母体の構造や性質を大幅に変えない程度の改変がなされた化合物のこと。その改変は実際の化学反応として行えることもあるが、机上のものでも構わない」と定義されており、これも単一物質ではなく、グループとして定義されます。例えば、クロロベンゼンはベンゼンのクロロ誘導体、チオフェノールはフェノールのチオ誘導体と表現されます。
附属書によると、「これらの物質は、ジオクチルスズジラウレート(EC No 222-883 3)およびスタンナン、ジオクチル-、ビス(ココアシルオキシ)誘導体(EC No 293 901-5)によって例示されています。」
(6)REACHに「ジオクチルスズジラウレート」のみ登録されており、登録者による情報では、「現在ヨーロッパ市場に出回っている物質は、UVCB物質であるスタンナン、ジオクチル、ビス(ココアシルオキシ)誘導体です」と記されています。
(7)また、製造プロセスの例は、「ジオクチルスズオキシドとココナッツ脂肪酸または市販のラウリン酸を1:2の比率で出発物質として使用することからなる。ココナッツオイルから得られる脂肪酸を使用して製造された物質の組成は、様々なアルキル鎖長を有する成分を含むことに留意されたい。ココナッツ脂肪酸の組成は、様々な濃度レベルでC6、C8、C10、C12、C14、C16、C18、C20飽和およびC18不飽和アルキル鎖を含む」と記載されています。
(8)EUにおける最近の化学物質規制の特徴として単一物質を指定するのではなく、「化合物群」として規制するケースが増えています。例えば、RoHS指令で制限物質となっているPBB(ポリ臭化ビフェニル)やPBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)も単一物質ではなく、化合物群を示しているので、注意が必要です。

図1 #1で定義される物質の例(出典:製品評価技術基盤機構)

(9)図1で示す可変のアルキル鎖長(化合物の赤い楕円部分)を有する物質は、供給源を反映する名前によって記載されている可能性があるUVCB物質です。スタンナン、ジオクチル-、ビス(ココアシルオキシ)誘導体。 または、アルキル鎖の長さの変動性を反映する名前となります。
(10)「ジオクチルスズオキシドと脂肪酸C12-16の反応生成物の偶数番号」に限定されます。
(11)異なるアクターは、たとえば、物質名の炭素数分布を表すために、異なるアルキル記述子(たとえば、C10-16の偶数番号など)を使用している場合があります。
説明が少し専門的になりましたが、今回の収載物質は面倒な物質ではありますが、概念としては大きな分子量を有する有機スズ化合物(ジオクチルスズアルキル物質)で、用途は主にポリ塩化ビニルなど樹脂の安定剤、インクやトナーなどの製品に使用され、プラスチックやゴムタイヤの製造に使用される事が多いようです。
このような、CAS番号を持たないUVCB物質(Substances of Unknown or Variable composition, Complex reaction products or Biological materials) や、化合物群で示される化学物質をどのように管理するかについては「chemSHERPA 管理対象物質Ver1.07.00 説明書」を参照されたい。

引用・参考資料

  • Candidate List of substances of very high concern for Authorisation (ECHA、2021年1月20日現在)
  • Support document (附属主報告書) (ECHA)
  • NITE-CHRIP(ナイトクリップ化学物質総合情報提供システム) (独立行政法人製品評価技術基盤機構)
  • 第23次REACH規則のSVHC候補物質が追加 #19~SVHC候補物質として4物質が追加され、209物質に~ (日本バルブ工業会、2020年7月14日)
  • REACH予備登録のための実践的ステップ (ECHA資料を環境省が和訳)
  • 有機スズ化合物(ジオクチルスズ化合物) (環境省)
  • ECHA weekly “European Commission: Drinking Water Directive” (ECHA、2021年1月20日)
  • chemSHERPA 管理対象物質Ver1.07.00 説明書 (chemSHERPA事務局)

注意

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