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環境関連情報

日化協GHS対応ガイドラインの改訂

世界の有害化学物質管理の統一化へ向けて

情報発信日:2012-08-27

はじめに

一般社団法人日本化学工業協会(日化協)は2012年7月4日付けで、各報道機関に対して「『GHS 対応ガイドライン ラベル及び表示・安全データシート作成指針』刊行のご案内」と題し、「日化協ではこのほど、2008 年に改訂した『GHS 対応ガイドライン ラベル及び表示・安全データ作成指針』を改訂し、2012年版(A4 版、343 頁)として編集し、一般財団法人日本規格協会より発行いたしました。」と発表しました。

GHS (Globally Harmonized System:化学品の危険有害性情報提供制度『化学品の分類および表示に関する世界調和システム』)については、2006年9月28日付け本コラム「有害物質規制最前線#14世界的な化学品の分類・表示の統一GHS」、及び、2011年11月25日付け本コラム「世界の化学物質管理法規制の最新動向(1) GHSとは、またその動向」に詳細を記載していますが、GHSは「世界各国で独自に行っていた化学品の危険・有害性について、その分類や表示を統一」することを目的にとして、2003年7月に国連経済社会理事会で採決された制度です。

国連によるGHS文書は過去何回か改訂が行われてきましたが、2011年に第4版改訂が行われ、我が国においては2012年3月にJIS Z 7253「GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法-ラベル,作業場内の表示及び安全データシート(SDS:従来はMSDSと呼ばれていたもの)」が公表され、また経済産業省などの関係行政機関も事業者に対してこれに従うように求めています。

このような状況に対応するための、このたび日化協が「GHS対応ガイドライン: ラベル及び表示・安全データシート作成指針を作成」を発表したものです。

当該ガイドラインは日本規格協会より一冊5,000円で購入出来ますが、目次が公表されていますので、以下に示します。

日化協 改訂GHS対応ガイドライン(作成目的と目次)

日化協によりますと、本ガイドラインは以下を考慮して発刊されたものであり、SDS(安全データシート)の新しい様式や内容について関係行政当局や国際的な整合性に対応するように編集されたものとなっているそうです。

(1)化学品の危険有害性についての世界的な統一ルールである「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)」
(2)2012年4月20日に公示された、事業者間取引における化学物質の有害性等の表示に関する制度改正に伴う「指定化学物質等の性状及び取扱いに関する情報の提供の方法等を定める省令の一部を改正する省令」による
(3)2012年3月25日に公示されたJIS Z 7253「GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法―ラベル、作業場内の表示及び安全データシート(SDS)」

今回、日化協より発刊されたガイドラインの目次は以下の通り

<GHS対応ガイドライン ラベル表示・安全データシート作成指針の目次>

第一部 GHS対応ガイドライン概要

第1章 概要

第2章 分類、作成に必要な情報の収集、整理

第3章 用語集

第二部 ラベル及び表示作成指針

第1章 基本的事項

第2章 JIS ラベルの作成要領

第3章 国内法規によるラベル表示

第4章 自主基準によるラベル表示

事業者間取引における化学物質の有害性等の表示に関する制度改正について

経済産業省は2012年4月20日付けにて以下の通り報道しました。

「国内外の事業者間で安全に化学物質を取引するためには、当該化学物質の有害性情報や取扱方法を適正に伝達することが必要です。現在、化学物質排出把握管理促進法及び労働安全衛生法(厚生労働省所管)において、それぞれ、有害性情報等の伝達方法を定めていますが、これらを国際連合が制定した「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS)」に整合させ、あわせて、表示内容に関する基準を一本化するため、関連する省令等の改正を行いました。」

改正の趣旨は「世界中で流通する化学物質を適正に管理するためには、当該化学物質の危険有害性(引火性や発がん性等)に関する情報について、国際的に共通した分類や表示を行い、化学品を譲り渡す者から譲り受ける者に、分かりやすく伝えることが有効です。そのため、当該化学物質に関する有害性情報や取扱方法の伝達については、事実上の国際標準となりつつある、GHSへの対応を推進する必要があります。このため、「化学物質排出把握管理促進法(PRTR制度及びSDS制度)」(以下「化管法」という。)に基づく省令等の改正を行いました。」と経済産業省は説明しています。

中でも、内分泌系をかく乱する作用を有すると疑われる化学物質が人間や野生生物に与える影響は未解明な点が多いものの、生殖系に影響を与える危険性があるということは世代を越えて影響をもたらす危険性があり、これらの化学物質が環境中に拡散する事態は重大な問題に至るため世界中の関心を集め、一刻も早く対応する事が求められました。

改正の詳細はこちらを参照ください。

改正の概要は

(1)「指定化学物質等の性状及び取扱いに関する情報の提供の方法等を定める省令(平成12年通商産業省令第401号)」の改正

①SDS制度で提供すべき情報等の追加
GHSとの整合を図るため、化管法に基づくSDS制度で提供しなければいけない情報として、応急措置、曝露防止及び保護措置等の情報をGHSに対応するよう6項目追加するとともに、当該項目の記載方法については、GHSに対応する日本工業規格Z7253により行うことが努力義務化されます。
②ラベル表示制度の新設
GHSとの整合を図るため、化管法に基づき提供すべき指定化学物質等の性状及び取扱いに関する情報について、新たにラベル表示による情報提供を日本工業規格Z7253により行うことが努力義務化されます。
③政令番号記載の廃止
SDSによる情報提供のうち、提供しなければないない情報として当該化学物質等の政令番号の記載が義務づけられておりましたが、今回の改正により、記載の義務が廃止されます。

(2) 「指定化学物質等取扱事業者が講ずべき第一種指定化学物質等及び第二種指定化学物質等の管理に係る措置に関する指針(平成12年環境庁・通商産業省告示第1号)」の改正

化学物質管理指針第4の「指定化学物質等の性状及び取扱いに関する情報の活用に関する事項」に、事業者が 講ずべき措置として、日本工業規格Z7252及び7253に従い、化学物質の自主的な管理の改善に努めることが追加されます。

まとめ

GHSは前述の通り「世界各国で独自に行っていた化学品の危険・有害性について、その分類や表示を統一」することを目的にとして2003年7月に国連経済社会理事会で採決された制度です。

この制度に対応するため、我が国では化学物質管理関係の国内法令や規格の改定を行って来ましたが、これらの法令や規格の改正に対応するために今回、日化協からガイドラインが発刊されました。

日本以外でのGHS対応は以下の通り

日本での今後の予定

引用・参考資料

注意

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