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環境関連情報

有害物質規制最前線#14

世界的な化学品の分類・表示の統一GHS

情報発信日:2006-09-28

GHSとは

建材、食品、化粧品、医薬品、家電製品、家庭用品など、我々の身の回りにある種々の製品にはさまざまな化学品が使用されおり、これらの化学品なしには、便利な日常生活が成り立たないほどになっています。しかしながら、これらの化学品の安全性確認が不十分であったために、過去において環境破壊や健康被害を引き起こした例がいくつかありました。

このような状況において「化学物質および混合物に固有な危険有害性を特定し、そうした危険有害性に関する情報を消費者、労働者、輸送担当者、緊急時対応職員に伝える」ことが重要と考えられ、2003年7月に国連経済社会理事会において、化学品の危険有害性情報提供制度「化学品の分類および表示に関する世界調和システム」(GHS:Globally Harmonized System)の制定を勧告する決議が採択され、2008年までの実施を目標としてEU、米国、日本などがシステムの構築を目指して検討を行っています。

なぜGHSが必要なのか?

一口に「化学品の危険性」といっても、(1)物理的な爆発や燃焼などの危険性、(2)毒性、発癌性などの健康に対する危険性、(3)炭酸ガスやフロンなど環境に対する危険性など、さまざまなものがあります。

多くの先進国においては、これらの化学品や混合物に対して「ラベル表示や安全データシートなどにより、さまざまな化学物質の危険有害性に関する情報を化学物質を取り扱う人たちに伝える指針や規則がありますが、その内容は各国さまざまで統一性がなく、同じ化学物質であるのに異なる危険有害性情報を表示している場合があります」。また、「一方、そのような指針や規則をもっていない国も多いのが実情です」。化学物質が世界的に流通しているなか、このように国によって表示内容が異なれば、化学物質を安全に使用・輸送・廃棄することが困難であるのは明らかであり、現在のようにこれらの化学品が原料、製品、廃棄の段階で国境を越えることが多い状況では、国際的な標準化が不可欠ということになります。

GHSの効果

同じ化学物質であっても、家電製品に使用される場合と水栓金具のような給水器具に使用される場合では、そのリスクは大きく異なります。このため、たとえば鉛やカドミウムのような重金属も、電化製品に使用される場合に、EUではRoHS指令によって、日本では「資源有効利用促進法における指定省資源化製品及び指定再利用促進製品に係る判断基準省令」という法律で規制を受けています。一方の給水器具に使用される場合は、WHOのガイドラインに従い、「各国の水道法」によって規制を受けています。

このような状況において、世界的に統一された基準により危険性を表示することで、

などが考えられます。

実施目標

GHSは条約ではありませんので、その実施は義務づけられているものではなく各国の判断に任されていますが、基本的に欧米及び日本などでは前向きに実施の検討がなされています。一方で、現在EUで検討されているREACH規則にどのような影響を及ぼすのか、注視してゆく必要があると思われます。2002年に開催されたWSSD(持続可能な開発に関する世界サミット)においても、世界的なGHSの完全実施目標を2008年に置いており、2003年7月の国連決議においても同様の目標が記載されています。

今後ますます化学物質の安全性に対する規制が強化されてゆくものと推定されますが、まずは世界共通のデータベース構築が先決であり、このGHSシステムは強制ではありませんが、世界の多くの国々が参加することを期待したいものです。

情報源・出典・参考情報

注意

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