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環境関連情報

国連持続可能な開発会議(リオ+20)について

地球の未来像を描くために

情報発信日:2012-2-16

はじめに

リオ+20 国連持続可能な開発会議現在、我々が住むこの地球は大気汚染・森林の減少・砂漠化・気候変動・水の汚染や不足・生物多様性・廃棄物・資源やエネルギーの枯渇・食料不足など多くの環境問題を抱えていますが、その他にも人口増加・貧困や飢餓・衛生と健康・居住などの社会的・経済的な問題も多く世界の国々が協力して行動しないと解決できない問題が山積しています。

これらの問題はいずれも一筋縄では行かない難問ですが、このまま何の手も打たずに放置すれば、やがては地球滅亡への道をたどる危険性をはらんでいるといっても過言ではないと思われます。このため、上述の各種問題を解決して持続可能な開発を行うことを目的として国際連合(国連)が「環境と開発に関する国際連合会議(通称『地球サミット』)」を提唱し、1972年にストックホルムにおいて第1回会議が開催されました。その後10年ごとに開催され、過去1982年にはナイロビで、1992年にリオデジャネイロで、2002年にはヨハネスブルグで開催されました。中でも1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された第3回大会においては、世界の首脳の他に世界各国の産業団体、市民団体、非政府組織(NGO)も含め14日間に延べ4万人もの人が参加したと記録されており「環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言」(リオ宣言)と、この宣言を実施するための行動計画である「アジェンダ21」「森林原則声明」が合意されました。また別途協議が継続している温室効果ガスの排出量削減のための「気候変動枠組み条約」「生物多様性条約」なども、このリオ宣言が源流になっていると言われています。

また、ここでの合意事項を具体的に実施することを目的として国連の経済社会理事会の下に「持続可能な開発委員会(CSD)が組織されています。

アジェンダ21とは

「アジェンダ21」は前述したように1992年にリオデジャネイロで開催された第3回国連環境開発会議で採択された文書の1つで21世紀に向けて持続可能な開発を実現するための目標と具体的な行動計画が示されており、全体が4部40章で構成されており英文で実に500ページにも上ります。
第1部:社会的、経済的側面
第2部:開発資源の保全と管理
第3部:NGO、地方政府など主となるグループの役割強化
第4部:財源、技術などの実施手段

また環境省の資料によりますと、アジェンダ21に掲げられている優先的行動分野は、以下の通りです。

  1. 持続的な開発
  2. 持続可能なライフスタイル
  3. 居住環境の改善
  4. 資源の効率的な利用
  5. 地球や地域の資産の利用と保全
  6. 化学物質や廃棄物の管理
  7. 人々の参加と責任

 これによって地球規模で環境と開発を調和させて持続可能な開発を行っていくことが目標となりますが、実際には先進国と途上国との公平性、先進国間での公平性、途上国間の公平性などの諸問題もあり、多国間における多様で複雑な枠組みを準備することが必要とされます。このため、地球環境問題を考える上では「共通だが差異のある責任」の原則がリオ宣言では明確にされており、国際協調のためには国連憲章の第7原則 (この憲章のいかなる規定も、本質上いずれかの国の国内管轄権内にある事項に干渉する権限を国際連合に与えるものではなく、また、その事項をこの憲章に基づく解決に付託することを加盟国に要求するものでもない。但し、この原則は、第7条に基づく強制措置の適用を妨げるものではない。) が適用されています。

国連持続可能な開発会議(リオ+20)

前述したように1992年、リオデジャネイロで開催された第3回国連環境開発会議(地球サミット)では「「環境と開発に関するリオ宣言」やこれを具体化するための行動計画である「アジェンダ21」が採択された他、「森林宣言」や「気候変動枠組み条約」、「生物多様性条約」が署名されるなど、今日に至る「地球環境の保護」や「持続可能な開発」の考え方の大きな影響を与えた大きな意味を持つ会議でした。

そのリオデジャネイロにおける第3回地球サミットから20年が経過した本年(2012年)6月20日~22日までの3日間、第5回地球サミットが再びリオデジャネイロで開催され「リオ+20」と呼ばれ期待が高まっています。ブラジル政府は1992年の地球サミットから20周年を迎えるこの機会に、同会議のフォローアップ会合を行うことを提案し、これが国連総会で決定されたもので各国の首脳レベルをはじめとして多くの参加が見込まれています。

外務省のホームページ「持続可能な開発会議(リオ+20) 2011年12月付」によりますと、概要は以下の通りです。
<リオ+20の目的>
1. 持続可能な開発に関する新たな政治的コミットメントを確保し
2. 持続可能な開発に関する主要なサミットの成果の実施における現在までの進展及び残されたギャップを評価し
3. 新しい又は出現しつつある課題を扱うこと
<リオ+20のテーマ>
1. 持続可能な開発及び貧困根絶の文脈におけるグリーン経済及び
2. 持続可能な開発のための制度的枠組みとなっています

リオ+20の成果文書は、焦点を絞った政治的文書となる予定です。

日本政府によるリオ+20への提案

2011年10月31日付けで環境省及び外務省は「国連持続可能な開発会議(リオ+20)成果文書への日本政府インプット(お知らせ)」と題し、「10月31日(NY時間)、我が国は、2012年6月4日~6日までの3日間、リオデジャネイロ(ブラジル)において開催される「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」に向け、国際連合事務局に対し、成果文書への日本政府インプット(提案)を提出します。」と発表しました。
以下、概要を添付資料より引用します。

持続可能な開発実現に向けた9つの日本提案

(1) 防災 ☆「兵庫行動枠組」の策定と開発政策への統合☆

2015年に開催される第3回国連防災世界会議を日本に招致し、東日本大震災等の災害で得られた知見・教訓を国際社会と共有。開発政策に防災を統合するため、2005年に策定された「兵庫行動枠組」に代わる新たな国際合意を策定。

(2) エネルギー ☆大胆なエネルギーシフトに向けて☆

各国が、低炭素社会の実現に向けて、省エネルギー、再生可能エネルギー、クリーンエネルギーを推進し低炭素社会を実現するために、作業を開始することに合意。

(3) 食料安全保障 ☆持続可能な農業を通じた食料安全保障の実現☆

食料増産に向けた農業分野への投資拡大、責任ある農業投資の前進、途上国での集約的・効率的な取組などの包括的な取組に国際社会が合意。

(4) 水 ☆持続可能な発展の鍵:総合水資源管理☆

水と衛生の問題解決に向けた重点的分野を提示した「橋本行動計画II」に代わる総合的な水資源管理に関する目標につき検討を開始。

(5) 環境未来都市 ☆誰もが暮らしたい街☆

低炭素型まちづくり、少子高齢化対応等の取組を通じ、経済・社会・環境価値を創造し続ける「環境未来都市」のモデルを世界に提供。また,国際的な都市間協力を活用。更に我が国の3Rの取組を共有することで循環型都市を広める。

(6) 持続可能な開発のための教育 ☆“持続可能な市民”育成イニシアティブ☆

一人ひとりが持続的な社会の担い手として主体的な役割を果たすための持続可能な開発のための教育の重要性を強調。各国内および国際社会全体で、持続可能な開発のための教育に係る取組の促進・共有を行い、持続可能な市民の育成に取り組むことに合意。

(7) 地球観測システム(GEOSS) ☆“地球観測ネットワーク”の強化☆

気候変動、大規模災害等地球規模課題に適切に対処するために、GEOSSを通じた地球観測体制ネットワークを一層強化。

(8) 技術革新とグリーン・イノベーション ☆快適な次世代環境の実現☆

各国が技術革新とグリーン・イノベーションの重要性を再認識し、成長段階に応じた取組を開始することに合意。

(9) 生物多様性 ☆自然と共生する世界に向けた愛知目標の実現☆

各国が、愛知目標の重要性を再確認し、そのための国際的取組への参加を促進し、愛知目標の実現に向けた取組を強化することに合意。

その他、国連における制度的な枠組みについての提案も行っています。

まとめ

冒頭にも述べましたが、現在の地球は人口の急激な増加による開発によって大気汚染・森林の減少・砂漠化・気候変動・水の汚染や不足・生物多様性・廃棄物・資源やエネルギーの枯渇・食料不足など地球環境に大きな影響を及ぼす様々な問題を抱え、他にも貧困や飢餓・衛生と健康・居住などの社会的・経済的においても解決しなければならない難問が山積しています。これらの問題はいずれも一部の国や地域だけで解決できる問題ではなく、世界の各国が協力・協調して解決に当たらなければならない問題であり、放置すればやがては地球滅亡の危機にさえ直面する問題と言えるでしょう。

このような状況において、1972年より国連が主催する「環境と開発に関する国際連合会議(通称『地球サミット』)」が10年毎に開催され諸問題の解決に向けての努力が重ねられています。特に1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された第3回会議においては「環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言」(リオ宣言)と、この宣言を実施するための行動計画である「アジェンダ21」と「森林原則声明」、「気候変動枠組み条約」や「生物多様性条約」などが採択され今日の「地球環境の保護」や「持続可能な開発」の考え方の大きな影響を与えた大きな意味を持つ会議となりました。それから20年が経過した本年(2012年)にリオデジャネイロで開催される第5回地球サミット(リオ+20)に大きな注目が集まっています。前述したように、現在の地球が直面している問題はいずれも難しいものばかりですが放置すれば地球の存亡に関わるといっても過言ではないと思われますので、「リオ+20」に大いに期待したいと思います。

引用・参考資料

注意

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