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おもなバルブの種類

(このページは当会発行「バルブダイジェスト2007」から一部抜粋し再構成したものです)

基本的な形式(広い範囲の用途に使われるバルブ)

グローブ弁(globe valve)

グローブ弁

弁箱が玉形で、入口と出口の中心線が一直線上にあり、流体の流れがS字状となります。流れの方向が変わるとその通路が急拡大・急縮小するので、流体がバルブを通過する際に生じる圧力損失は大きくなりますが、締め切り性能と流量調整のしやすさは優れています。この締め切りと流量調整は弁体と呼ばれる部品が行います。グローブ弁の変形としては、弁体を針状にして流量を微量調整するニードル弁、流体の流れ方向を直角に変えるアングル弁があります。

ゲート弁(gate valve)

ゲート弁

弁体が流体の通路を仕切って開閉を行うバルブで、仕切弁とも呼ばれます。ゲート弁には、ウェッジ仕切弁、パラレルスライド弁、ダブルディスク仕切弁、ベンチュリポート仕切弁の種類があります。ゲート弁は、流体抵抗が小さい利点がありますが、中間開度で流体にさらされると弁体振動のおそれがあるので、全開または全閉で使用します。

逆止弁(check valve)

逆止弁

流体の背圧により、弁体が逆流を防止するように作動するもので、おもな種類には、リフト逆止弁、スイング逆止弁(左図)があります。その他、偏心式バタフライ弁に似た、バタフライ逆止弁や、半円板状の2枚の弁体をピンで弁箱に取りつけたデュアルプレート逆止弁などがあります。

ボール弁(ball valve)

ボール弁

弁箱のなかで、孔の空いた球形の弁体が、弁棒を軸に回転して流路を開閉するバルブです。弁体には、全面球と半面球とがあります。流路が一直線なので全開時には流体抵抗が小さい利点があります。

バタフライ弁(butterfly valve)

バタフライ弁

短円筒状の弁箱のなかで、外周に弁座面をもつ円板状の弁体が、弁棒を軸に回転して流路を開閉するバルブです。構造上、弁座の締め切りがむずかしいとされていましたが、エラストマやプラスティックの採用と締め切り機構の改良によって、各種の高性能形が開発されてきました。漏洩形、低漏洩形および無漏洩形に区分されています。面間を短くできるので、大形弁では経済的です。ただし、弁体が板状のためウォーターハンマや不平衡トルクが生じやすく、操作には注意を要します。

ダイヤフラム弁(diaphgram valve)

ダイヤフラム弁

ダイヤフラムと弁箱とで流路を構成し、前者を後者の内面に押しつけたり離したりして、流量を調整するバルブです。パッキンがないので、外部漏れを生じませんが、ダイヤフラムの材質によって温度と圧力に限界があります。

特定用途弁

安全弁(safety valve)

ばね安全弁

おもに蒸気やガスの発生装置、圧力容器および配管の安全確保のために使われます。バルブ入口側の圧力が上昇すると自動的に作動し、吹出し量決定圧力になると規定の吹出し量を吹出します。安全弁の種類にはおもに、ばね安全弁(左図)、パイロット弁付き安全弁の二種類があります。

調整弁(regulating valve)

調整弁

圧力、流量、液位、温度を調整するもので、精度はあまり必要としない制御に適しています。目標値の設定と偏差の読取りはばね等で行い、駆動はピストンやダイヤフラム等で流体圧を増幅して行います。作動に必要なエネルギーをプロセス流体から直接得ており、自力式と呼ばれます。直動式とパイロット作動式(左図)があり、弁形式は多くが玉形です。安全弁やボールタップも機能的には調整弁のひとつです。

調節弁(control valve)

調節弁

調節部の信号に応答し、外部動力で動く駆動部(actuator)と、流量を調節する本体部とで構成するバルブです。駆動部は空気調和制御では電気式、プロセス制御では空気圧式があり、多くの場合、付属機器が付きます。本体部はグローブ弁・アングル弁・三方弁・回転弁などで、弁座の数で単座と複座に分けます。流量特性には、イコールパーセンテージ・リニア、クイックオープニング特性などがあり、CV値と並ぶ主要な特性です。左の図は空気圧式単座調節弁です。

給水栓(faucet, water tap)

給水栓とは、建築設備および水道施設の給水・給湯管の末端に取りつけて、流水の開閉を行うものです。給水栓の規格、「JIS B2061 給水栓」では、単水栓、湯水混合水栓、止水栓、ボールタップおよび洗浄弁・洗浄水栓を対象としています。

単水栓(single faucet)

横水栓

給水管または給湯管を接続し、吐水・止水だけを行うもので、湯水の混合は行いません。手動または自動的な操作で、1個の吐水口から水または湯を吐水する水栓です。取り付け姿勢により、次の種類があります。
(1)横水栓:主として壁面に取りつけて用いる給水栓です(左図)。
(2)立水栓:おもに洗面器に取りつける給水栓です。吐水部が回転するものは、吐水口回転形立水栓と呼びます。

湯水混合水栓(mixer, combination faucet)

給水管と給湯管を接続し、吐水・止水と水栓内部での湯水混合とを行う水栓です。2ハンドル式、シングルレバー式、ミキシング式、サーモスタット式などに分けられます。

2ハンドル湯水混合水栓は、水側ハンドルと湯側ハンドルとで吐水温度を調整します。シングルレバー湯水混合水栓は、1本のレバーで開閉と湯の温度を操作します。ミキシング湯水混合水栓は、一つのハンドル操作で吐水温度を調整します。サーモスタット湯水混合水栓は、あらかじめ吐水温度を設定しておけば、温度調整ハンドルによって、湯水の圧力・温度変動などがあっても、湯水の混合量を自動的に調整し、設定温度の混合水を供給します。

止水栓(stop, stop cock, stop valve, curb stop)

末端の給水器具と給水管との間に設置され、止水や流量調整に使用されます。一般的には、頻繁に操作する水栓ではありません。

ボールタップ(ball tap)

水槽に設置し、浮き子の浮力で水槽内の水の水位を一定に保ちます。水位が下がると、シートが開いて給水を始め、水位が所定の位置まで上昇すると給水を停止します。

洗浄弁・洗浄水栓(flush valve, flushometer valve)

便器に取りつけてそれを洗浄するとともに、汚物搬送のための洗浄水を供給するものです。一度ハンドルを操作すると必要な水量が吐水され、所定の水量になると自動的に停止します。

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